ean9ceu@NDF.peq9uwg’s diary

。どな本だん読近最 https://twitter.com/ean9ceu

今週の読書(3月25日〜3月31日)

 

……、このしばらくのあいだ、さまざまなことがあった。もういちど、かくことをつづけてみる……

 

再び沖縄に出張することになったので、片道半日以上の移動のあいだに読む本を数日前から考える。飛行機、バス、フェリーの計8時間弱。前回読んでいたのはジョン・バージャーだったから、と考えるがいい本が思い浮かばない。読みかけの本で近いのはおそらく安東次男だけど、このところ少々ストップ。建築関係は重たい本が多いし、クレーは(今回もまた)読めなそうだ。/パウル・クレーの『造形思考』は昨夏、きっかけがあって何度もページを捲ったけれど、どうも読めた気がしない。あの詩的な作品と、言葉によってかなりロジカルに構成された内容とがどうしても像を結ばない。作品のほうを甘く?主観的に捉えすぎているのだとはわかるけれども。/選んだのはクンデラ邂逅:クンデラ文学・芸術論集』。本棚にあったのだけど、どういう理由で手に入れたのか忘れてしまった。引用確認などではなさそう。クンデラの小説は読まずに小説論を読んでいるだけのあまり良くない読者だけれど。加えて建築家の光嶋祐介さんの『これからの建築』。そういえば前に同じく沖縄に出向いたときには平松剛『磯崎新の「都庁」』だったのだった。気の思い旅だとしても、本を選ぶのは楽しい。(3/28)

 

赤瀬川原平尾辻克彦)を久しぶりに読む。やっぱりこの人は資本主義に絡んでいる?ときがいちばんおもしろい。/「〜才能というものをお金とか物質みたいに考えていることが露見するのが恥ずかしいのだった。それはつまり才能というのを、カメラとか自動車の「性能」と同じように考えていることになるわけである。それは一見クールな考え方のように思えるけれど、その人が死んだところで思わず、/「ああ才能があるのにもったいない」/と考えてしまうのは、〜」/わたしたちがこの行き過ぎた資本主義に対抗してゆくとき、足場になるのはダンケツとかジユウとかそういった肩に力のはいったものではなくて、思わずうつむいてしまうような恥じらいというものではなかろうか、なんてことを考える。どこからか湧いてくるこのかすかな気持ち。/『整理前の玩具箱』、『ピストルとマヨネーズ』というタイトルの文庫がこの本のよう。(3/31)