ean9ceu@NDF.peq9uwg’s diary

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今週の読書(11月29日〜12月3日)

熱はおさまってきたものの嫌な感じの頭痛がつづく……。/ともあれ、宮内悠介『ラウリ・クースクを探して』(朝日新聞出版、2023年)読了。それから蓮實重彦表象の奈落』(2018年新装版)も。サブタイトルに「フィクションと思考の動体視力」とあり、あとがきに「「批評」は、本質的に言い換えの作業にほかならない。翻訳とも呼べるその作業は、言い換えるべき対象としての他者の言説の中でまどろんでいるしかるべき記号に触れ、それを目覚めさせることから始まる。数ある記号のどれに触れて目覚めさせるかで、読む主体の「動体視力」が問われることにもなろうが[以下略]」とあったり、「技術の歴史という文脈で視線が語られるとき、まず排除されるのは才能という語彙だろう」とフーコーの視点の困難さを指摘することからはじまる「視線のテクノロジー」というフーコー論が収められていたりするのだから、「視力」をサブタイトルに掲げても構わないのかもしれないが、どうも微妙な違和感が残る。バルト、という固有名詞からより触覚的なイメージを感じてしまうからかもしれない。同じ編集者が本書の前に携わった書籍として挙げられている『スポーツ批評宣言』と何かしらの連動があるのだろうか(たったいま『プロ野球批評宣言』と混同していたことに気がついた……)。(11/29)/「あめりか / Hosono Haruomi Live in US 2019 」なるアルバムを見つけて聴きながら作業的な仕事……。インフルエンザのあいだに坂本龍一の懐かしいアルバムなど聴き直していたつづき。「Beauty」(1989)とか、とても良い。(12/2)/さる案件の佳境につきほとんど朝まで作業。(12/3)