ean9ceu@NDF.peq9uwg’s diary

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今週の読書(2023年6月25日〜30日)

週末、打合せのあと、久しぶりに上野の東京国立博物館へ。企画展を見る体力がなかったので常設展をまわることにし、白い象の背に乗った普賢菩薩像などを眺める。少し風もあり、晴れたすばらしい午後。/四方幸子『エコゾフィック・アート』(フィルムアート社、2023年)、読み終わる。/今日マチ子さんの3冊、『Distance』『Essential』『From Tokyo』(いずれもrn press)。いかにわずか3年前の、しかもあれほど緊張したり想像だにしなかった経験をしながら、すみやかに忘れてしまっていることか……。/管啓次郎さんの詩集『一週間、その他の小さな旅』と同時に出た『本と貝殻 書評/読書論』(コトニ社)。軽やかな口語体の文章で、こんなにも自由にいろいろなことを論じられるということにいつも新鮮に驚かされる。「何ももたずに出発した/本は必要なページだけ破りとっていった」詩集に収められた「To the Open Ground(ひらけた土地へ)」より。/先崎彰容さんの『維新と敗戦』(晶文社)を読み直している。「彼ら〔『三酔人経綸問答』の三人、そういえばこれには岩波文庫だけではなく古典新訳シリーズ版もある〕は一見、勇気があるように見えるが、本当の勇気に衝き動かされてはいない。真の勇気のためには「学問」を地道にすることが不可欠だ、兆民は南海先生をつかってそう主張したのである」。なるほど、しかし自分も含め、兆民という人にあったここでスケッチされていない別の側面(情熱云々)で惹かれていることが多いようだ。その二つの断面にはそれなりのズレが含まれている気がする。/給料日なので本でも買おうと思い、思いとどまる。どうせなら週末に書店の店頭から買うことにしよう。(6月30日)